2014年08月15日

【読了20】なぜ一六二人全員が助かったか

先日、女川の「きぼうのかね商店街」を訪れたとき、偶然、本屋さんで目にして即買いしました。



今年3月、ネットニュース(河北新報:2014/3/15)で本書を知ってから、ぜひ読んでみたいと思っていたのですが、近隣の書店では目にすることがなかったので、「おお、これは!」と手に取りました。恥ずかしながら、佐藤水産がこのまちにあったことをすっかり忘れてました。あの動画、何度見たことか。なのに。。。





本書を通じて、女川町の外国人研修生受入れが、町の施策として産官民連携でなされていたこと、研修生全員が女性であることから日本人女性の生活相談員を多数配置したり、中国語のわかる日本語教師が指導にあたったりしていたことを知った。
昨今、メディアでも多くとりあげられているような搾取的・非人道的な扱いはなく、むしろ大切にされていたことがよくわかる。そうでないと、震災後1年も経たずして戻って来るはずがない。


そして、震災後に彼女たちがどうやって助けられ帰国の途についたのか、具体的なことを初めて知ることができました。中国政府・大使館の行動の速さには敬服致します。これらのことを8回にわたる現地調査を重ね、記してくださった編著者のみなさまに心からお礼申し上げます。

願わくば、東海地域の外国人研修生・技能実習生受入れ企業や関係者のみなさまに、ぜひともご一読いただきたいと思います。いざというとき、どうされますか?
posted by 土井佳彦(Yoshihiko DOI) at 22:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月14日

【急募!】どまつり2014で東北復興ブースをお手伝いしてくれる人

定員に達しましたので募集を締め切らせていただきます。
たくさんのご応募ありがとうございました!
8/29〜31は、どうぞ会場にお越し下さい。


8月29〜31日の3日間、名古屋の暑〜い熱〜い夏イベント「どまつり2014」が開催されます。

そこに、なんと!なんと!
東北からさらにアツイ男たちが、海の宝物をどっさり携えてやってくる!



しかも!しかも!
今回は YAHOO!JAPAN 復興デパートメントとのコラボで、あの「第3回社会イノベーター公志園」で日本中を沸かせたモジャモジャ男が、けん玉片手にやって来るってゆーじゃないですか。



そんな、彼らからのお知らせが届きました。
開催期間中、熱い男たちといっしょにブースを盛り上げてくれる人を募集しているんだそうです。
石巻まではなかなか行けないけど、少しでも東北復興に関わりたい!東北の魅力を肌で感じたい!という人は、ぜひこのチャンスを生かしてください。

<ボランティア募集要項>
 日 時:8月29,30,31の3日間
 場 所:にっぽんど祭り会場(詳細は応募者に直接ご連絡します)
 時間帯:29日は14:00〜22:00
     30,31日は8:30〜22:00
     ※いずれも、3時間以上できる人で応相談
 人 数:各日3〜5名(先着順)
 内 容:宮城若手漁師の浜焼きブースの販売お手伝い
 締 切:8月25日(月)17:00まで
 その他:交通費含め無償ですが、一生の思い出に残ることまちがいナシ!
 
<連絡先>
お名前、メールアドレス、希望の時間帯を明記の上、下記までご連絡ください。
 受付担当:土井佳彦(どい・よしひこ)
      mip_2002(at)hotmail.com ※(at)を@に変えてください



東海×東北のステキなコラボになることを願っています。
ご応募お待ちしています!!

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先日、石巻と女川でいただいた海の幸
(左から、ホヤ刺、生ウニ、ホタテ刺、女川丼)
posted by 土井佳彦(Yoshihiko DOI) at 12:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月09日

【読了19】自分で調べる技術

某助成団体さんからのオススメで読んでみました。
なるほど、たしかに同助成プログラム採択者には(応募者も?)必読と思える内容でした。




とはいえ、修論を書いたことのある人なら、半分以上は“今更”な内容だと思いますが、後半部分には再確認しておくべきことが多々ありました。

それでも本書がいいなと思ったのは、筆者の「どうして私たちは、自分の社会を自分で作っていくという、単純なことができなくなってしまったのでしょうか」という疑問に端を発していて、「自分たちが自分たちのことを決める、という、言ってみれば当たり前のことを実現していくために(中略)一見複雑になったこの社会で、自分たちのなすべきことを見つけていこう」という解決策の一つとして“調べる”ことを提案しているところです。また、その際に“一人じゃできない”ことを認識して、調査活動を“組織化”していくことをポイントとしているところは、まさにこの助成プログラムにピッタリだなと思いました。

本書で紹介されている、統計の見方やフィールドワーク時の留意点は、タブマネのインターバル課題でも紹介したいなと思いました。以下、いくつかとくに押さえておきたいことをメモ。

・統計は、@どういう調査方法によって集められたものか、Aさまざまなカテゴリーはどう定義・範囲づけ
 されているかに注意。
・統計とは、現実を、ある一つの方向から強引に切り取った断面にすぎない。その統計がどの側面を明らか
 にしているのか、自分が知りたいこととどのくらい一致しているのか、いないのかをいつも意識すること。
・行政が話してくれる「地域の問題」は、あくまで「行政から見た地域の問題」で、当事者が感じている
 「地域の問題」とは異なっているかもしれない。
・キーパーソンとは、客観的に存在しているものではなく、自分が調べたいことによって誰がキーパーソン
 かは変わってくる。複数のキーパーソンを自分なりに浮かび上がらせ、その人たちを中心に集中的な聞き
 取りを進めていく。いろいろな方面の人に聞いてみることが大事。
・人は、自分が確実に知っている情報も、それほど確かではない情報もごっちゃにして話す。



さいごに、「市民による調査は、市民が、メディアや行政が言っているおざなりの定式でないものを自分たちえ見出していくためのもの」というのは、市民活動団体として心に留めておきたい。行政やメディアやコンサル会社でもできるような、そっちのほうが上手にできるような調査をしてしまわないように。
posted by 土井佳彦(Yoshihiko DOI) at 08:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月06日

【読了18】平均年収2500万円の農村

この本、どこで知ったのか思い出せないけど、見たときなんとなく「おもしろそうだな」と思ってAmazonポチッたのは覚えてる。届いてからはあんまり手に取る気がしなくて放っておいたんだけど、ふと思い出して今回の旅の一冊に加えて、金沢〜東京間で一気に読み終えた。




至極勝手なイメージで、自治体の首長に対して「職員あがりは保守派、民間・議員あがりは改革派」って思ってたんだけど、「へぇ、職員あがりでもこんな改革派がいるんだ」と驚いた。しかも、アププローチは民間・NPO的じゃなくって、あくまで行政的。(行政の方には大変失礼かもしれないけど)行政的に動いて、こんなにも改革できるんだということに驚いた。まあ、【行政はアート】なんて言い切る行政マンなんてめったにいないと思うけど。^^;

特に印象的だったのは、何度も繰り返される「人材(後継者)育成」の重要性。いつか村に危機が訪れても、「正しいかじ取りができる賢い村人がいれば、さらなる発展が可能。危機を乗り越えられる賢い人間を育てることが、私の最大の使命」だと。民間企業の経営トップがよく言いそうだけど、行政トップがこういうことを言うのは初めて目にしたな。

これからの自治体運営には、@現状分析能力、A人間関係構築能力、B未来想像能力が求められる」っていうのも民間っぽい(←ってゆーのが僕の勝手なイメージなんだけど)。行政に必要なのは「確固たる哲学」とおっしゃってるけど、それに行動が伴ってるところは純粋にリスペクトですね。


ただ、個人的に本書でいちばん印象に残ったのは、町長の言葉でも業績でもなく、島崎藤村が「信州の中でも最も不便な、白米はただ病人にいただかせるほどの貧しい、荒れた山奥の一つ」と表した寒村が、平均年収2500万のレタス王国に発展する契機となった出来事。

まさか、「◯◯戦争」がきっかけだったなんて。
あーびっくらこいた。

世の中、何がどうなるかわかんないね。モバQ
posted by 土井佳彦(Yoshihiko DOI) at 22:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月04日

【読了17】人口激減

著者と初めてお会いしたのは、この本が発売される2か月ほど前だったと思います。著者が講師を務められたセミナーの終了後の懇親会で、たまたま隣に座らせていただき、お話を伺う中で本書を出版されることを聞き、その後ありがたいことにご献本いただきました。手にしたとき、「移民は日本に必要である」というキャッチーなサブタイトルにワクワクしたのを覚えています。
今年になって、政府が「人口減少」や「労働力不足」を今まで以上に最重要課題の一つとして取り上げるようになったところ、著者のお名前やお顔をメディアでよく拝見するようになったので、改めて読んでみようと思ったわけです。

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第一印象としては、本書の【はじめに】にある「筆者の意見に同調してくれとは言わない。けれど、少なくともこのテーマについて議論する必要性だけは感じてほしい」ということが、ここにきてようやく叶ったんじゃないかな、であれば、本著を世に出した目的は達成されたのかな、よかったな、と思いました。
だいたい、現場が気づいた問題をメディアや政府が大きく取り上げるのに、3年から10年ぐらいかかるものなんだなぁと思っていたので、本書が出て約3年、かなり早いほうなんじゃないかと思います。著者はじめ関係者にとっては長すぎてストレス溜まりまくりですけどね。

さて、中身については、基本的に「移民受入れ」を前提に書かれているので、そのメリットや受入れなかった場合のデメリットについては「ふむふむ」と思うこと多数。関係者にとっては今更な話でも、一般の人に示してくださったことの意義はとっても大きくありがたいことです。とりわけ、「外国人受入れについて検討し、どのようにすれば最小限のリスクになるかを考え抜くこと、そして利益を最大に発揮する方法を見出して果敢に実行すること。それこそ知恵のある国民のとるべき態度であ」るという点については大きくうなづきました。メディアに出てくる“有識者”たちが「できない理由」をつらつらと並べ立てて、問題を後回しにしつづける姿にはもうウンザリ。

一方で、受入れに際して想定されるデメリットや、“問題”への対応策については正直、楽観的すぎるように感じました。具体性に欠けるのと、「ボランティア」という言葉が散見されるところに残念な気がしました。「移民受入れは、市民の力が試されると同時に、市民の力そのものを開花させる最大のチャンスなのである」というのは、たしかにその面もあるなとは思うんですけどね。「人口激減」社会の中で、今後どれだけ「ボランティア」できる人がいるか、どういう人が「ボランティア」できるのかは、現場にいると暗〜い気持ちが募るばかりです。

また、筆者は長く「国際交流」に携わってこられたので、これに関する「失敗」についても触れていただきたかったなというのが個人的な望みでした。今まで「異文化理解」だとか「国際理解教育」だとかをさんざんやってきて、「外国人嫌い」や「民族差別・偏見・ステレオタイプ」な人(一般市民はもとより研究者や政治家まで!)が多く育っていることを、どう思われているんでしょう。著者よりも、過去の教育行政に携わった方々に聞いてみたいですが。「国際化」を「グローバル化」とカタカナにしただけで中身が変わっていないように思われる昨今の教育事情では、そのへんの「失敗」は今後も続くんじゃないかと懸念しています。


と、自分のライフワークの分野でもあり、著者とも親しくさせていただいていることから、あえて気になる部分ばかり書きました。意識啓発ということからすると一定の方向性を示すことが大事なので、「バランスよく」というのはあまり良いことではないのでしょうから、ここで指摘させていただいたことはリアルな場で議論できればと思います。そのためにも、本書は関係者はもちろん、一般の方にもぜひ読んでいただきたいと思います。

本書では、「ついに政府は移民受入れを行う方針を超党派で固め、移民法を制定。2020年のことである」と仮定されていますが、東京オリパラ開催が決まった現在、どうせなら開催以前に制定してほしいと思っています。そこに僕たちが関わることはないでしょうけど、具体的かつ有効なソリューションをもっているのは現場です。現場に応じた多数のソリューションを収集・整理・発信していくことの重要性を改めて感じました。今やっていることの、質とスピードをアップさせていかなきゃね!
posted by 土井佳彦(Yoshihiko DOI) at 10:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする