2015年02月17日

【読了27】世界の現場で僕たちが学んだ「仕事の基本」

仕事関連の投稿を こちら に移したので、よりプライベートなブログになります。
と言っても最近、読む本がますます仕事関連の内容ばかりになってるんで、仕事人間度が増しててなんだかなぁって感じです。



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2015年01月15日

【読了26】絵本が開く魔法の世界

親戚いわく、子どものころは本を読むのが大好きだったらしい。
そんな記憶はまったくないが、小2でソフトボールを始めてからすっかり手付かずになって、母親から「昔はようけ本読んどったのにねぇ」と言われて、母親というのはスポーツより読書をする子が好きなのかなと思ったのはハッキリ覚えている。
昨年、仙台で筆者にお会いした際に、そのご主人(以前からお世話になっている方)から「妻がこんな本を出したんだけど、よかったら」と紹介していただいた。そんなことでもないと、この手の本をポチることはなかったと思う。



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2015年01月11日

【読了25】娼婦たちから見た日本

この本を知ったのは、東洋経済ONLINEの「出稼ぎで日本に来る娼婦たちの厳しい現実」という記事の中で。
以前、テレビで水商売や風俗業に関わる女性を支援している東京のNPOの活動を見ていて、その代表者が若い男性だったのにちょっと興味を持っていたこともあり、なんとなくポチッてみた。




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2014年12月31日

【読了24】僕たちは島で、未来を見ることにした

共著者の阿部裕志さんと出会ったのは、昨年参加した「社会イノベーター公志園」でのこと。
恥ずかしながら、それまで海士町についても株式会社巡の環についても存じませんでした。
それから半年間、プレゼンや研修を通じて少しずつ阿部さんとその活動を知るにつれ、そして阿部さんが公志園出場者に声かけして仙台での飲み会を開いてくれたのを転機に、阿部さんはもちろん、海士と巡の環に俄然興味をもちました。
今年9月、名古屋では初開催となる「オトナのAMAカフェ」にお邪魔して、本書を購入。けっこうな厚さでなかなか自宅の本棚から手にすることができなかったんですが、なんとか年内に読みたいなと年末の家族旅行のカバンに入れておきました。で、読み出したら止まんなくて、電車の中でもバスの中でも宿泊先でもずーっと読みふけっていました。




本書は、巡の環の創設者である阿部さんと信岡さんの二人が交互に海士での経験やその時々の想いを書き連ねていて、その間に10人の「海士の人インタビュー」が加えられています。10人の“海士人”からは、いずれも阿部さんたちの「地域への馴染み方」を賞賛する声が聞かれます。まさに、“ヨソ者”のお手本。同じヨソ者でも、今の僕の“地域”への関わり方とは全然ちがうから比べることはできないんですけど、共感できるところは少なくありません。

そして本書を通じて、“海士人”からも、阿部さんからも、信岡さんからも、何度も何度も「それで、キミはどう?」と問いかけられるんです。「キミにとって、しごとって?はたらくって?食べるって?ふるさとって?暮らしって?生きるって?しあわせって?」と。
でもそれはホントは、みなさんの姿形を借りた“内なる自分”からの問いかけなんだってことに気づかされます。阿部さんに限らず、“社会”に届けようとする公志園出場者の発する言葉はどれも、常に自分に向けられたものでもありました。

その中でもとくに、「何かを選ぶということは、本来前提として自分が好きなもの、大切にしたいものは何かを知ることなしにはできないはず(中略)自分の好きな人が作った野菜やお米は、なんだか美味しい。」という言葉に、あぁそうだなぁ、と思いました。
コーディネーターや代表という立場に就いてからはとくに、安易に好き嫌いで仕事の内容や相手を選んだり、私情で物事が進まなかったりすることのないよう気をつけているんですけど、プライベートではもっと感覚的・感情的に物事を選んでもいいよなと、気持ちが軽くなりました。

やっぱ、来年こそは海士町に行きたい!
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2014年12月29日

【読了23】日本でいちばん「親切な会社」をつくる

たまたまウェブニュースで知って、おもしろそうだなってポチッた本です。



惹かれたのは本のタイトルじゃなくて、“外国人労働者が働きたい会社「牛たんねぎし」の魅力”ってゆー記事のタイトル。
読んでみると、たしかに「Fパートナー」と呼ばれている外国人アルバイトをとても大切に扱っているようです。約300人いるFパートナー(全従業員の3割)は、その8割が中国籍。彼らに十分な研修機会に加えて、生活面でのサポートも行っているそうです。そのサポートも、独自のアンケートから見えてきた、彼らが日本での生活で抱えている課題をもとにプログラムされているところはすごいなぁと思いました。
また働くうえでは、日本人従業員も含めて「100ステップ・プログラム」という、昇進に必要な身につけるべきノウハウを具体的に示していることが、「外国人だから」と差別待遇を感じなくてすむようになっているのもいいなと思います。

こうした関わり方は、「飲食業界の人手不足は今後ますます深刻になり、外国人アルバイトに頼らざるを得なくなる。“Fパートナー”を大切に育てていくことが、会社の発展と成長には欠かせない」と考えているからなんですね。外国人技能実習生を雇用している企業がこの考え方を持ってくれればなぁと心底思いました。


外国人雇用に限らず、会社設立当初の“狩猟型経営”により従業員を失い大失敗したことから生まれた「人財共育」に対する熱い思いと具体的な実践の積み重ねも、いろいろ勉強になりました。
「PDCA」の「C」を Communication とするなど、見習いたいと思います。
とにかく今度、東京に行ったら、食べに行こうと思います。

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2014年12月28日

【読了22】移民亡国論

ネットで一部話題になっていた(というか、やたら広告バナーが目についた)んで、どれどれ、と買って読んでみました。



“移民受入れ反対派”の意見について、以前だれかが「完全にデタラメなら無視すればいいが、ところどころ理解・共感できるところがあるから厄介だ」と言っていましたが、本書はおそらく意図的にそこをうまく突いているなと思いました。

たとえば、移民受入れに関する問題と対策について、「日本とアメリカは内部環境が違いすぎるのだ。環境が変わればソリューションも変わる。」とか、欧州での移民暴動について「差別と失業への不満がその背景」というのはその通り。ただ、そうであれば、欧米でうまくいっていても日本でうまくいくとは限らないというのと、欧米で問題が起きているから日本もそうなるとは限らない、とも言えますよね。
また、暴動の問題は「移民」を受け入れたからではなく、移民の受け入れ方に問題があったのだということならば、他のところで「移民」自身が問題をもたらす、というのと矛盾しているのでは?

そう、本書にはそういう“矛盾”と感じるところがいくつか見られます。
受入れ方の失敗を指摘する一方で「移民が社会を不安定化させていっている」としているし、「移民推進派は、移民や外国人労働者の受け入れが『うまくいっているように見える外国の事例』は持ち出すものの、失敗例については沈黙している」ことを指摘しながら、本書では『うまくいっていないように見える外国の事例』は持ち出しているものの、成功例については沈黙しています。

ここが一環していてバランスもとれていると、もう少し“推進派”との「議論」にもなるんじゃないでしょうかね。
ただ、それにしても、あからさまな「嫌韓・嫌中発言」は論外です。愛国心を表現するのは自由ですが、特定の民族への誹謗中傷をしている限りは、まともな議論はできません。プロフィール欄に「データに基づいた経済理論が高い評価を得ており」とありますが、隣国の人々を十把一からげに「人々は互いに信頼しあうことがなく、だれもが虚言を吐き、少しでも自分に利益をもたらそうとする」なんて...。開いた口が塞がりません。参考文献を見ると若干、「ああ、なるほど」と思いますが。この点だけは、著者本人以上に出版社の意識に疑問を感じます。

欧州の「多文化主義」と日本のこれまでの「多文化共生施策」を同一のものとしていたり、「スウェーデンのNPO(特定非営利活動法人)」なんていうカワイイ間違いも含めて、読む側の知識やリテラシーが問われるという意味では、大学院生レベルとこれを“読む会”なんかしてみてもおもしろいなと思いました。
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2014年12月18日

【読了21】なぜ今、移民問題か(1)

最近は、いくつかの本を並行して読んでるので、なかなか一冊全部読み終わらない。
これもまだ途中なんだけど、けっこうなボリュームなのと、面白いところが多いんで、何回かに分けて感想を書いておこうと思う。



本書は、4人の論客による38ページの座談会記録から始まる。
4人ともが多文化共生・移民受入の”推進派”なので「議論」じゃないんだけど、「へぇ〜、なるほど、ふむふむ、そーなんだ」と、なかなか面白い。この話についていけるかどうかって、基本的な勉強ができてるかどうかを見るひとつのポイントになるな。

唯一知らなかったのは、「1988年に、当時の労働省の研究会が雇用許可制度を提案しましたが、法務省のすごい反発があって、結局だめになりました」ってこと。へぇ〜。
で、調べてみると、たしかにそれに関する記録がいくつかあった。これらによると、反発したのは法務省だけではないみたいだけど。

 ■「有期雇用の行方―派遣労働・外国人労働・非正規雇用の動向」外国人労働者問題の“ねじれ”について
 ■「日本労働年鑑 第59集 1989年版」法政大学大原社会問題研究所
 ■「日本の外国人労働者受け入れ政策」藤井禎介
 ■「韓国の「外国人力」受入れ政策」宣元錫

行政って、2,3年で担当者がかわるから、こっちのほうが詳しいこともけっこーあるんだけど、こういう過去にだれが何言ったとか、それでどうなったとかってことを何年何十年経っても引っ張り出してきて、またそこから話をスタートされることが多々あるんで、制度づくりにアプローチしようと思ったら、こういうとこちゃんと勉強しなきゃなと思います。

そういう意味で、研究者の論文とかってありがたい。
僕は書くの大キライだけどw
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2014年08月09日

【読了19】自分で調べる技術

某助成団体さんからのオススメで読んでみました。
なるほど、たしかに同助成プログラム採択者には(応募者も?)必読と思える内容でした。




とはいえ、修論を書いたことのある人なら、半分以上は“今更”な内容だと思いますが、後半部分には再確認しておくべきことが多々ありました。

それでも本書がいいなと思ったのは、筆者の「どうして私たちは、自分の社会を自分で作っていくという、単純なことができなくなってしまったのでしょうか」という疑問に端を発していて、「自分たちが自分たちのことを決める、という、言ってみれば当たり前のことを実現していくために(中略)一見複雑になったこの社会で、自分たちのなすべきことを見つけていこう」という解決策の一つとして“調べる”ことを提案しているところです。また、その際に“一人じゃできない”ことを認識して、調査活動を“組織化”していくことをポイントとしているところは、まさにこの助成プログラムにピッタリだなと思いました。

本書で紹介されている、統計の見方やフィールドワーク時の留意点は、タブマネのインターバル課題でも紹介したいなと思いました。以下、いくつかとくに押さえておきたいことをメモ。

・統計は、@どういう調査方法によって集められたものか、Aさまざまなカテゴリーはどう定義・範囲づけ
 されているかに注意。
・統計とは、現実を、ある一つの方向から強引に切り取った断面にすぎない。その統計がどの側面を明らか
 にしているのか、自分が知りたいこととどのくらい一致しているのか、いないのかをいつも意識すること。
・行政が話してくれる「地域の問題」は、あくまで「行政から見た地域の問題」で、当事者が感じている
 「地域の問題」とは異なっているかもしれない。
・キーパーソンとは、客観的に存在しているものではなく、自分が調べたいことによって誰がキーパーソン
 かは変わってくる。複数のキーパーソンを自分なりに浮かび上がらせ、その人たちを中心に集中的な聞き
 取りを進めていく。いろいろな方面の人に聞いてみることが大事。
・人は、自分が確実に知っている情報も、それほど確かではない情報もごっちゃにして話す。



さいごに、「市民による調査は、市民が、メディアや行政が言っているおざなりの定式でないものを自分たちえ見出していくためのもの」というのは、市民活動団体として心に留めておきたい。行政やメディアやコンサル会社でもできるような、そっちのほうが上手にできるような調査をしてしまわないように。
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2014年08月06日

【読了18】平均年収2500万円の農村

この本、どこで知ったのか思い出せないけど、見たときなんとなく「おもしろそうだな」と思ってAmazonポチッたのは覚えてる。届いてからはあんまり手に取る気がしなくて放っておいたんだけど、ふと思い出して今回の旅の一冊に加えて、金沢〜東京間で一気に読み終えた。




至極勝手なイメージで、自治体の首長に対して「職員あがりは保守派、民間・議員あがりは改革派」って思ってたんだけど、「へぇ、職員あがりでもこんな改革派がいるんだ」と驚いた。しかも、アププローチは民間・NPO的じゃなくって、あくまで行政的。(行政の方には大変失礼かもしれないけど)行政的に動いて、こんなにも改革できるんだということに驚いた。まあ、【行政はアート】なんて言い切る行政マンなんてめったにいないと思うけど。^^;

特に印象的だったのは、何度も繰り返される「人材(後継者)育成」の重要性。いつか村に危機が訪れても、「正しいかじ取りができる賢い村人がいれば、さらなる発展が可能。危機を乗り越えられる賢い人間を育てることが、私の最大の使命」だと。民間企業の経営トップがよく言いそうだけど、行政トップがこういうことを言うのは初めて目にしたな。

これからの自治体運営には、@現状分析能力、A人間関係構築能力、B未来想像能力が求められる」っていうのも民間っぽい(←ってゆーのが僕の勝手なイメージなんだけど)。行政に必要なのは「確固たる哲学」とおっしゃってるけど、それに行動が伴ってるところは純粋にリスペクトですね。


ただ、個人的に本書でいちばん印象に残ったのは、町長の言葉でも業績でもなく、島崎藤村が「信州の中でも最も不便な、白米はただ病人にいただかせるほどの貧しい、荒れた山奥の一つ」と表した寒村が、平均年収2500万のレタス王国に発展する契機となった出来事。

まさか、「◯◯戦争」がきっかけだったなんて。
あーびっくらこいた。

世の中、何がどうなるかわかんないね。モバQ
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2014年08月04日

【読了17】人口激減

著者と初めてお会いしたのは、この本が発売される2か月ほど前だったと思います。著者が講師を務められたセミナーの終了後の懇親会で、たまたま隣に座らせていただき、お話を伺う中で本書を出版されることを聞き、その後ありがたいことにご献本いただきました。手にしたとき、「移民は日本に必要である」というキャッチーなサブタイトルにワクワクしたのを覚えています。
今年になって、政府が「人口減少」や「労働力不足」を今まで以上に最重要課題の一つとして取り上げるようになったところ、著者のお名前やお顔をメディアでよく拝見するようになったので、改めて読んでみようと思ったわけです。

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第一印象としては、本書の【はじめに】にある「筆者の意見に同調してくれとは言わない。けれど、少なくともこのテーマについて議論する必要性だけは感じてほしい」ということが、ここにきてようやく叶ったんじゃないかな、であれば、本著を世に出した目的は達成されたのかな、よかったな、と思いました。
だいたい、現場が気づいた問題をメディアや政府が大きく取り上げるのに、3年から10年ぐらいかかるものなんだなぁと思っていたので、本書が出て約3年、かなり早いほうなんじゃないかと思います。著者はじめ関係者にとっては長すぎてストレス溜まりまくりですけどね。

さて、中身については、基本的に「移民受入れ」を前提に書かれているので、そのメリットや受入れなかった場合のデメリットについては「ふむふむ」と思うこと多数。関係者にとっては今更な話でも、一般の人に示してくださったことの意義はとっても大きくありがたいことです。とりわけ、「外国人受入れについて検討し、どのようにすれば最小限のリスクになるかを考え抜くこと、そして利益を最大に発揮する方法を見出して果敢に実行すること。それこそ知恵のある国民のとるべき態度であ」るという点については大きくうなづきました。メディアに出てくる“有識者”たちが「できない理由」をつらつらと並べ立てて、問題を後回しにしつづける姿にはもうウンザリ。

一方で、受入れに際して想定されるデメリットや、“問題”への対応策については正直、楽観的すぎるように感じました。具体性に欠けるのと、「ボランティア」という言葉が散見されるところに残念な気がしました。「移民受入れは、市民の力が試されると同時に、市民の力そのものを開花させる最大のチャンスなのである」というのは、たしかにその面もあるなとは思うんですけどね。「人口激減」社会の中で、今後どれだけ「ボランティア」できる人がいるか、どういう人が「ボランティア」できるのかは、現場にいると暗〜い気持ちが募るばかりです。

また、筆者は長く「国際交流」に携わってこられたので、これに関する「失敗」についても触れていただきたかったなというのが個人的な望みでした。今まで「異文化理解」だとか「国際理解教育」だとかをさんざんやってきて、「外国人嫌い」や「民族差別・偏見・ステレオタイプ」な人(一般市民はもとより研究者や政治家まで!)が多く育っていることを、どう思われているんでしょう。著者よりも、過去の教育行政に携わった方々に聞いてみたいですが。「国際化」を「グローバル化」とカタカナにしただけで中身が変わっていないように思われる昨今の教育事情では、そのへんの「失敗」は今後も続くんじゃないかと懸念しています。


と、自分のライフワークの分野でもあり、著者とも親しくさせていただいていることから、あえて気になる部分ばかり書きました。意識啓発ということからすると一定の方向性を示すことが大事なので、「バランスよく」というのはあまり良いことではないのでしょうから、ここで指摘させていただいたことはリアルな場で議論できればと思います。そのためにも、本書は関係者はもちろん、一般の方にもぜひ読んでいただきたいと思います。

本書では、「ついに政府は移民受入れを行う方針を超党派で固め、移民法を制定。2020年のことである」と仮定されていますが、東京オリパラ開催が決まった現在、どうせなら開催以前に制定してほしいと思っています。そこに僕たちが関わることはないでしょうけど、具体的かつ有効なソリューションをもっているのは現場です。現場に応じた多数のソリューションを収集・整理・発信していくことの重要性を改めて感じました。今やっていることの、質とスピードをアップさせていかなきゃね!
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2014年07月12日

【読了16】生きるためのサッカー

年に2回、神戸にある「海外移住と文化の交流センター(旧 国立移民収容所)」にお邪魔します。入居団体のひとつ、関西ブラジル人コミュニティ(CBK)さんに日本ブラジル移民の歴史や在日ブラジル人子弟の教育等についてお話を伺うためです。

お話を伺ったり、施設内を見学したりしている間、いつも横のほうでしずかに記録写真を撮ったり、お昼ご飯のブラジル料理を準備してくださる方がいます。それが、CBKのスタッフの松原ネルソンさんです。先日、そのネルソンさんが自叙伝を出版されたと聞き、さっそく購入させていただきました。



普段、ちょっとした世間話ぐらいしかしないネルソンさんのこと、いや〜知らないことばかりでページをめくるたびに驚きでいっぱいでした。ブラジルでの生活、来日後のこと、一度帰国して再来日を決意したときのこと、奥様マリナさんとの出会い、そしてネルソンさんの人生のすべてに影響を与え続けているサッカーのこと。「そうだったんだ。そんなことがあったんだ。」と、心の中で何十回も繰り返しました。

さらに、本書に出てくる数々のブラジル人・日系人・日本人サッカー選手との接点!キャプテン翼のモデルとされる水島武蔵を渡伯前後にお世話していたこと、元・日本代表の山瀬功治を小学校時代に教えていたこと、ヴィッセル神戸の立ち上げにコーチとして携わっていたこと、2002年の日韓W杯でセレソンのお世話をしていたこと、ほかにもいっぱいありすぎて、とにかく驚きの連続。なんと、ブラジルから「フットサル」のルールブックを持ってきて、初の日本語翻訳版を出したのもネルソンさん!

なんでこんなに、日伯のサッカーに影響を与えてきた人を、メディアは取り上げてこなかったんだろう。ネルソンさんに本書の出版を促した方々に感謝です。世に出してくださってありがとうございました!Muito obrigado!!


そして、今は奥様が代表を務めるCBKでスタッフを務めるネルソンさんの指導方針は、サッカーのそれと一環して変わりません。「勉強をやる気のある子や、できる子だけに教えるんだったら簡単だ。みんなが上手だったら教えなくていい。あまりうまくいかないから、どうすればうまくいくかを考えて練習させるんだ。それが指導者の仕事なんだよ」と。

また、CBKに子どもを通わせる親の生活状況について、「コンビニの弁当を作る工場でも、機会の部品工場でも、一年契約というのがなくて、三か月単位の契約も当たり前になっている。雇うのは、いま必要な時だけ。契約が終われば、あとは知らん顔だ。それでよく『おもてなし』だなんて言えるよね。オリンピックを見に来る人より、働きにきている人を『おもてなし』しないといけない。人間をもっと人間として扱わないといけない」と、苦言を呈しています。これにはホントに同感です。


1932年に祖父母がブラジルへ移住。51年後、その孫が日系ブラジル人留学生第1号として来日。紆余曲折を経て、2010年、祖父母が旅立った国立移民収容所(当時)を拠点に、日系人子弟に勉強を教え始める。
人の世は、単に時間軸で流れているのではなく、時空を超えて巡り巡っているんだなぁと思いました。とてもステキな物語(ノンフィクション)です。どうぞご一読あれ。


では、また1月にお邪魔します。
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2014年06月30日

【読了15】10倍挑戦、5倍失敗、2倍成功!?

GE 世界基準の仕事術』に続いて、公志園関係者の著作ということでソッコーで本屋でゲットして、“爆速”で読みました。



いや〜ぁ、おもろかった!
リアルでも本の中でも、裏表のない人。
ますます、ハセタクファンになってしまった。
あれが人工的なパーマだって知らんかったけどw

何度もハセタクさんのプレゼンを聞いて、とくにいいなーって思ってたのは、ホントに課題解決に向けて現場に触れつつ、中間支援的なものの見方やアプローチをしてるとこ。そこに共感してました。

ここは“被災地”ではなく、おいしいものをつくるまちだったんだ

最初に衝撃を受けたのはこの言葉。
そうか、そうだったんだな。
震災後、ヒサイチヒサイチって言い続けてきた自分を反省しました。

本書にある、「『日本人は魚を食べて生きてきたのだ」つまり、漁師さんや漁業関係者に活かしてもらってきたのだ」ってゆー気づきも、現場を心底リスペクトしてるからこそ胸の内から湧き出てくるものだと思う。そこに“支援者”として立ってたら、こんな言葉は出て来なかっただろうな。
ポイント◯倍!◯%OFF!!、なんて“祭り”やってた人が、「適正価格で!」なんて本気で言っちゃうぐらいに、人って変わるんだなとうれしく思った。

そして、本書に出てくるヤフーの経営陣や社員さんのステキなこと。
読み終わった今でも、ホントにこんな会社あるの?イイふうに書き過ぎでしょ?って思っちゃうぐらいステキです。
副社長さんの「上役ほど現場仕事を頑張り過ぎないという意識も必要」ってのには、「あーやっぱそーだよなー」ってパート社員2人の僕が共感するのもおこがましいんだけど、ホントそう思う。やり過ぎると“次”が育たない。やりたい人がやりたいことやって、やれる人だけがやれることやって、“次”のいないNPOのなんと多いことか。


でもって、本書のマイベスト名言大賞は・・・

・・・

・・・

・・・ジャン!

ハードルは高ければ高いほど、くぐりやすい


参りました。m(_ _)m

けん玉のヤバさは知らんけど、この本ヤバイよ。ハセタクやばいよ。
8月おじゃまします。よろしこ。

p.s. こんなのみっけた。
ガイアの夜明け【復興への道 第15章 甦れ!三陸の水産業】
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2014年06月28日

【読了14】3.11後の多文化家族

買ってから2年以上経って、ようやく手にした。
もう、ここに書かれている状況も大きく変わっていることだろう。
でも、いやだからこそ、本書にあるとおり、震災後の東北での出来事が「集合的記憶として集約・収斂してしま」い、「小さな一人ひとりの経験が忘却されていく」ことのないように、文字に残された価値があるんだと思う。
僕自身も、研修や講演を重ねる中で、提供する事例や情報は自然と同じ事柄に収斂されているなと感じる。

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本書は、東日本大震災の被災経験をもつ東北在住の外国人住民へのインタビュー等をまとめたものだ。本書のために、1つのプロジェクトとして行われたものではなく、12人の著者がそれぞれの体験や調査研究をもとに綴っている。各章の個別性の高さから、彼らを“被災者”と一括りにできないことがよくわかる。

災害時外国人支援関連のお仕事で、よく「災害時に外国人が何に困るのかを教えてほしい」と聞かれる。きっと、それを知って少しでも今後に備えたいという考えがあってのことだと思う。知りたい方には、ぜひ本書を読んでいただきたい。そうすれば上記の質問の答えが分かる、のではない。この質問がいかにバカげたものだったかが分かっていただけるだろう。答えは、無限にあるからだ。

もちろん、実際に起きたことを知っておいて損はない。
たとえば下記のようなことは、今後の取組みの大きなヒントになるだろう

・被災者に原発事故後一番困ったことを尋ねると、多くの人は情報がなかったことだと言う。(第2章)
・日本に在留資格のある人は、日本から一時的に海外に行けるチャンスがある。でも難民申請中の人たちは
 日本から海外に出られない。
(コラム1)
・多くの韓国人のお嫁さんたちは日本名を使って暮らしており、避難所の名簿にもそちらの名前で記載されて
 いた。韓国にいる家族も、領事館も、彼女らの日本名がほとんど分からなかったのである。
(第6章)



たった3つのことだが、どれをとっても容易に対応できるものではない。
それでも、知ったからには最善の策を講じていただきたい。


最後に、本書で最も印象に残った部分を紹介したい。
実は、それは震災とは直接関係がないというか、日常においてこそ言えることだ。
単著『ムラの国際結婚再考』で有名な武田里子さんが、“多文化家族”に必要なことの一つとして「国際結婚をした夫たちの支援」を強調している。

(要約・引用)夫も、外国籍配偶者を迎えることに伴う手続きや法律問題について、気軽に相談できる窓口をもっていない。周囲の国際結婚に対する否定的な見方が、夫たちに弱音を吐かせることを制御させてしまう。言葉も分からない女性と結婚したのは「自分の責任」だからだ。この状況を改善するには、夫たちを責めるのではなく、夫たちが問題を抱えたときに相談できる場をつくる必要がある。夫たちを支援することが、結婚移住女性に対する効果的な適応支援にもなる。


僕は以前から、国際結婚に関する問題の解決にはこの視点が欠けている、または具体的な取組みがほとんどされていないと思っていた。そして、武田さんの言うように、これは国際結婚移住女性が結婚後に直面するさまざまな問題を未然に防いだり緩和したりすることができると思っている。しかし、全国各地に「外国人ママの会」的なものはあるが、その夫に寄り添って、抱える心情を汲み取り、課題解決に専門的に取組んでいる事例は希有である。国際結婚に限らず、イクメンや独居老人など、男性同士の互助的なグループは珍しいのだろうけど。今は活動されていないそうだが、新潟にあった「糸魚川ダンの会」のようなグループと、さらにそれをサポートする機関がもっと増えればよいのだが、男性ならではの“関わりにくさ”があるのもわかる気がする。
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2014年04月05日

【読了13】GE 世界基準の仕事術

あるご縁から、約1年ぶりにビジネス書を読みました。
小さなNPOが、“世界基準”の仕事術など片腹痛いわと自分でも思いながら手に取ってみました。
知らないビジネス用語(金融用語?)がいっぱいで、ググりながら読みました(苦笑)
でも文章がわかりやすく、中身が面白すぎてハマッてしまいました。




読み終わって感じたのは、本書にある組織経営や人材育成などのエッセンスは、団体の規模にはあまり関係なく、社会の課題解決に取り組むすべての組織人に共通して言えることなんじゃないかということです。立場としては、経営責任のある人はもちろんですが、スタッフ一人ひとりがこういう認識をもっているといいなと思います。仕事がうまく回るかどうかは、一人のリーダーより、大勢のスタッフの力の結集によっていると僕も思うからです。

本書から得た気づきはたくさんありますが、とくにハッとさせられたことをいくつかメモしておきます。

問題があることは構わない。重要なことは、解決策があることです。解決策がない状態こそ、最悪の状態です。
なるほど。こう考えれば、問題が起こったこと自体に、必要以上にネガティブになったり申し訳なく感じたりする必要はないですね。そこで止まってしまわず、解決策を講じることにエネルギーをかければいいわけです。メンタル的にも前向きにチャレンジできますね。換言すれば、解決に向けてチャレンジしようとしないことは罪ですね。

適正を無視して高いポジションにつけることはしない。けれど、報酬で報いる。あるいは、スキルを磨くトレーニングに行く機会で報いる。
スタッフのがんばりに報いる方法として、報酬や昇格以外にこんな方法もあるんですね。これはすごく良いことだと思います。この団体やプロジェクトに関われば、こんな魅力的な機会が得られるんだと、具体的に示せるようにしたいです。

こだわるべきは仕事であって、本来ポジションではないのです。
ホントそう。一言で言うと「適材適所」なんでしょうけど、この表現の方が自分のイメージにマッチします。少人数の団体は、肩書きなんてあってないようなもの。特に立ち上げメンバーは、そのポジションにふさわしいからなってるっていうより、肩書きに合うように努力してきたところがありますよね。それでも、どんな立場にいても、自分がなすべきことをやることが大事。責任や影響の範囲にちがいはあっても、やらなきゃいけないことの価値にはそれほどちがいはないはず。お互いにそれをきちっと認めてフィードバックすることが大事なんですね。


この他にも、共感したり納得したところはたくさんありましたが、いちばん考えさせられたのは、本書のテーマでもある「人材育成」のあり方について。読み終えて、人を育てることの意義と重要性をずっしりと感じてます。

誤解を恐れずに言えば、僕は今までに、だれかに手取り足取り、丁寧に育ててもらったという感覚がありません。日本語教師時代はずっと非常勤講師という、実力勝負のフリーランスだったし、その後はコーディネーターや代表として前例のないことを進める役割だったので、基本的には自分であちこち出かけて見聞きしたり、論文読んで勉強したり、諸先輩方の仕事をまねてみたりと、必死に学びまくるしかなかった。もちろん、たくさんの方に教えを乞うてきましたが、聞いてもないのに進んで教えてくれる人はいなかったように思います。

だから、基本的に人は自分から行動を起こして学ぶもんだと思っています。でも、そういうタイプじゃない人がいるのも事実のようです。そういう人を、どう育てていいのかわかりません。これも誤解を恐れずに言うと、育ってほしいという期待はあっても、育てようという明確な意志と具体的な行動はほとんど持ち合わせていませんでした。成長しようとアクションを起こしている人には、そのお手伝いは惜しみませんが。
でも、それじゃダメだなということを最近感じていたので、本書を読んで「あぁ、やっぱり大事なことなんだ。それも自分の役目のひとつなんだ」と思いました。人を育てるということを、きちんと自分の仕事の中に位置づける。その方法を、いろいろと学んでいこうと思います。(あ、もしかして公志園の伴走者って、この力をつけるプログラムなのかもな。)

組織は目的達成のための手段の一つ、というのはそのとおりだと思います。
組織の内外を問わず、成長意欲が高く、そのための努力をしている人と、目的を共有しながら課題解決力を高めたいですね。
posted by 土井佳彦(Yoshihiko DOI) at 18:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月24日

【読了12】無境界家族

4ヶ月ぶりです。
少し暖かくなって、本の虫が蠢きだした様子。

年度内の報告書もまだだし、「あと読み」フォルダには100近く論文や報告書データが並んでますが、ついつい本棚に手が伸びてしまいました。できるだけ、お勉強っぽくないのがいいなと思って、ふと目に止まったのがこれ。



豪州在住で“専業主夫”の日本人博奕(ばくち)打ちが、英国出身の大学教授婦人とその間にもうけた超天才息子を登場人物に、家族をテーマにした(と思いきや、子育てやら教育やら哲学やらグローバリゼーションやら、あれこれと好き勝手に語りまくる)ノンフィクション(たぶん)。

出版社は日本なんだけど、なるほど、「言論の自由」はこういう作品を生み出すのか、と感心させられた。ニッポンバンザイ!はははは。

本書による若干の影響が自分のFBの投稿に見てとれるので、早く次の本を読もうと思う。
オススメしてくれたハルさん、ありがとうございました。読む機会をいただけてよかったです。
posted by 土井佳彦(Yoshihiko DOI) at 19:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月10日

【読了10】君にはもうそんなことをしている時間は残されていない

まるで、余命わずかと宣告されたようなタイトルだけど、なぜか目に止まって手にとって見た。

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パラパラとページをめくっても、そんなに胸に刺さるような言葉はなかったんだけど、ちょうど出張前で暇つぶしになりそうな本を探していたので買ってみた。

遅読の僕でも、山形までの片道でおつりがくるぐらいにサッと読めた。
公私における対人関係や仕事の仕方(時間の使い方や判断基準など)、日常生活の過ごし方について、元コンサルの著者がバシッと切り裂いてくれる。他人事だと思ってるから言えるんだろうと思いながら(著者は実践しているようだけど)、それでも確かにそうだと思うところもある。

「つまらない勉強会や研修会は、さっさと抜け出す」
「1分以上、部下を叱らない」
「帰宅して、無意識にテレビのリモコンに触れない」
「商談終了後、その日のうちに方向性の確認メールをする」
「提出物は前の日付になるように仕上げる」

などなど、言われればナルホド(わかってるけどね・・・)的なことも多い。
とくに気に入ったのは、

「『ではキリのいい来月から」が口癖の社長は、会社を潰す」
「1カ月かかると思い込んでいる仕事は、1週間で終わる」
「お礼を言いそびれた人には、今からでもお礼を伝えておく」

の3つ。これだけは実践するようにしよう。


そもそも、この本が気になったのには理由がある。
1つは、3年ほど前から、自分の仕事の仕方を変えようと思っていろいろ試している(けど、なかなかうまくいかない)こと。
もう1つは、この前日に、ある世界的に有名なデザイナーにお会いすることがあり、「プレイヤーからプロデューサーへの転身」について3時間ほどみっちりレクチャーを受けたこと。

いずれにも、時間の使い方がキーのひとつで、有限の時間に余白を持たせるためには、今あるもののうち何を切り捨てる/切り離すかを考えないといけないと。そして、捨てたもの以上のものが入ってくるようにするのだと。

捨てるには勇気というより覚悟がいる。
「アイツ最近はもう全然・・・」と言われても気にしない、なんてムリ。
そういう声が耳に入らなくなるぐらい離れてしまう・・・というのも現実的ではない。

周囲にいる7割の人に好かれようとするんじゃなくて、9割の人に無関心になられても、強く応援してくれる人と仲間を1割もつような関わり方をする、ということなのか。なかなかそんな覚悟はできないけど、1割の人だけに全力で応えていけるならそれもいいなとは思う。


なにも、ムリに切り離す必要はない。
どうしたって、体ひとつじゃ全部には向き合えないんだから、結果的に、一時的にでも離れてしまわざるをえないことはある。現に、そこからの声はもうほとんど聞こえていない。すごく残念だけど。

今、向き合うべきこと・人に、より丁寧に向きあおう。
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2013年08月17日

【読了9】風立ちぬ/菜穂子

僕は、映画を観てから原作にあたるほうです。
逆にすると、映画がすごくつまんないから。
映像の力は魅力的だけど、やっぱり本の細かい描写や自分なりの想像力には及びません。

ジブリ作品はどれも大好きです。
最新作、『風立ちぬ』もとても良い映画でした。
妻は隣で何度か涙を流していましたが、僕にはそれほどのシーンはなかったように思います。
女性の感性ですかね。
でも、ジブリを観て涙したり、こんなふうに“愛”を感じたりすることはなかったかな。
そういう意味で、新鮮な映画でした。

この本に<原作>というのはないそうですが、堀越二郎氏と堀辰雄氏へのオマージュということで、両氏の著作に触れてみることにしました。

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『風立ちぬ』           『菜穂子』


なるほど、たしかに<原作>じゃないですね。
ほんの一部分をイイ意味で都合の良いようにアレンジして取り入れたんですね。

『菜穂子』は、映画の中の「菜穂子」と同名でも、性格は似ても似つかない。
ってゆーか、こんな性格じゃ映画には使えない。
どちらかと言うと『風立ちぬ』の「節子」のほうが近いけど、やっぱりちがう。
たぶん、宮崎駿監督の“好み”に仕立てられたんだろうな。
“古き良き時代の女性”、“男性の理想像の一つ”、って感じ。
ま、だから僕も好き(笑)

文章自体は一つ一つの描写が細かく、一時期こういうの好きだったときもあったけど、今はなんだかうっとおしく感じました。良し悪しじゃなくて、読み手の気分にマッチしてなかったんでしょう。
でも、ところどころ微笑みたくなるような描写もあって、「あぁ、この人ホントに自分の内面に向き合って生きてたんだなぁ」と感じさせられました。自身との対話力と妄想力、外の世界への観察力がハンパない感じ。


今のところ、別の作品を読んでみようとは思いませんが、
映画『風立ちぬ』はもう一度観ようと思います。
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2013年04月17日

【読了8】コミュニティデザイン−人がつながるしくみをつくる

おもろい!

この本を読んでるときに、何度そう叫んだことか。
デザインは社会の課題を解決するためのツールである」と言い切る著者が、心底そう思っていることが伝わってくる。その一貫した姿勢と、本書には書かれていない細かな手法をもって成果を出しているところに、心からリスペクトする。
まいった。スゲー。




前述の、「デザイン」を他の言葉に置き換えれば、多くのNPO活動に通じる。
でも、実践して成果を出し続けているところは、なかなかない。だからすごい。

みんな、事業終了後にも良い影響が続く状態をつくりたいと思っている。
事業の過程で多くの人を巻き込んでいきたいと思っている。
行政や中間支援組織は、立ち上げを支援していずれは当事者や地元の人たちでと思っている。
少ない予算で、大きな成果を出したいと思っている。

・・・でも、実際はできていない。
山崎氏+studio-Lは、できている。だからすごい。

じゃ、なぜできているか。
本書には、そのエッセンスというか、ヒントぐらいは書かれているが、それだけじゃうまくいかないと思う。行間に詰まりまくっているものを体験しないと、真似するのも容易じゃない。
一言で言うと、「大事なことを、ちゃんと大切にしている」んだと思う。ふつうは、大事だと思っていてもなかなか大切にできない、大切にしているつもりでも足りてないことが多い。大事なことを大切にする、わかっていることを実践するってのは、簡単なことじゃないんだ。

まちづくりのポイントとしては、IIHOE代表の川北さんがいう“人「交」密度”を上げることをまさに実践している。このノウハウは喉から手が出るほどほしい。
“行政参加の手法開発”の必要性については、すごく納得した。ふと、駒崎さんの記事を思い出した。住民参加を促すよりずっと難しいだろうけど、ホントに必要。


・事前にしつこく、事後の活動について確認しておくこと
・当事者の速度で、主体性を取り戻すだけの時間をかけること
・課題に直面している当事者が力を合わせるきっかけをつくること
・コーディネーターが重要なこと
・モノをデザインしないデザイナーにも可能性があること

これらは、日本語学習支援システムの構築においてもっとも重要で留意すべきことだと思う。
このことをもっと関係者と共有しないといけない。


彼とstudio-Lの仕事をもう少しじっくり見てみたい。
本当はプロジェクトのいくつかにフルで参加してみたいところだけど、せめて本書で紹介されているフィールドに行く機会があれば、その場所を訪れてみようと思う。

できれば、次は失敗例をたくさん書いてほしい。
たぶん、そのほうが売れると思う。
posted by 土井佳彦(Yoshihiko DOI) at 20:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月03日

【読了7】ホウレンソウ禁止で1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる

基本的に、話題や流行から半年ぐらい経ったころに気になりはじめる性格です。
この本も、名前は知ってたけどイマイチ読む気になれなかったんですが、こーゆーときじゃないと読まないだろうからと、3/13、イギリスへ飛び立つ直前に、空港の本屋さんで買っちゃいました。

で、おもしろくて機内で一気に読んじゃいました。
こんな人が岐阜にいらっしゃったんですね。



NPOでは、上司/部下ってゆー言葉は、(実際そういう関係性だったとしても)一般的に口にされないように思う。それが良いか悪いかは置いといて、他に置き換える言葉も思いつかないんで、とりあえずそのまま読んでみた。以下、ふむふむと思ったところをいくつかメモ。


現場の声を聞きながら、それに惑わされない。「現場の声」との距離のとり方も大切
 ・・・これ、支援活動にとっても大事なこと。必ずしも、“現場”や“当事者”が、最善の答えや明確なニーズをもっているとは限らない。日本語教育でもよく言われる(けどあまり理解されていない)こと。ニーズは、“聞く”だけじゃなく“見つけ出す”力が必要。

長時間労働が続くと、なかなか仕事が区切れない。深夜遅く帰って、翌朝出社して来ても、昨日の延長線上でずっと続いている感じで、うっかりミスも増えていた気がします。思考のレベルもどんどん浅くなります。(社員さんの声)
 ・・・ああ、よくありますね。気持ちの切り替えが下手。

細かく開発のプロセスを管理する会社や組織では人が育ちにくい。担当者から見れば「だって課長も部長もOKしたじゃないですか」と責任転嫁する余地が生まれる。それでは、個人の問題解決能力や判断能力がなかなか身につかない。
社長や上司から命令されて動いているだけの人間に、当事者意識は絶対に育たない。常に考え、自分の責任で行動し、それが間違っていれば改めることでしか当事者意識は育たない。

 ・・・そっか、育てるのは“当事者意識”か。

「自分しかできない仕事を」と意気込んできた自分を捨て、「自分と同じことをできる人をたくさんつくろう」と考えた。その手段が社内勉強会。
 ・・・まさに、今これが必要!

モノを売る人間は勝手に育つが、部下に売らせる人間を育てるのは難しい。
 ・・・ホントに、おっしゃるとーりです。

職場とは、さまざまな気持ちの集合体。
 ・・・ですよね。


他にもいろいろタメになったことありました。
その時の自分の状況で、タメになるポイントがちがうんだろうけど、ま、今はこんなとこですね。

ちなみに、ウチの基本勤務時間は7時間だから、あと15分延ばすかな(笑)
posted by 土井佳彦(Yoshihiko DOI) at 20:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月10日

【読了6】町内会のすべてが解る!「疑問」「難問」100問100答

ここ3,4年、ずっと気になってることがある。
それは、「“自治会・町内会”ってナンダ?」ってこと。

プライベートではまったくかかわりがないんだけど、仕事で他地域の自治会に関わる機会があって、でもそのときはあんまり深く考えなかったんだけど、「多文化共生」とか「地域づくり」とかを進める上では無視できないどころか、かなり重要なんだなーって実感するようになった。

行政も国流もNPO/NGOも外国人コミュニティも大事だけど、日本社会の構成においてこの“自治会・町内会”ってものを解るって欠かせないんだなと。そのわりに、なぜか、それを習う機会はない。たぶん、「習うより慣れろ」の世界で、参加するしかないのかなと。でも正直、その“参加”がちとコワイ。

というわけで、お世話になっている某自治会長さんにオススメいただいて、知ることから始めてみた。

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本書はタイトルの通り、町内会に関する基本的なことから防災や防犯、高齢者対策といったテーマ別の問題、先進的な取り組み事例の紹介などをQ&A形式で書いてあるので、自分が興味あるところ、知りたいところから読める。でも、僕はなんにも知らないし、なんでも知りたいので、はじめから順番に読んでいった。
その中で、いちばん基本的だけどいちばん大事だと思ったところをメモっておく。


Q 1.町内会とは、何をするところですか?
Q81.町内会の活性化には、多くの住民が参加できる工夫が必要なのでは?

この2つの質問の答えには、共通することが書かれている。そもそも“町内会”とは何か?、ということ。
町内会とは、地域の人々が生活していく上で必要な共通の仕事、つまり「共益性」のある仕事を担う組織です。共益性のある仕事とは、たとえば団地で共同使用している浄化槽やアンテナなどの管理、地域の公園など公共施設の管理、地域の防犯・防災、福祉など。こうした地域と地域住民の共同の問題に対処するのが町内会の役割」だと。

でも、「人びとのライフスタイルや家族観などが多様化してきたことで、みんなに共通の課題(=共益性)というものがわかりにくくなっている。そのため、『自分には関係ない』と思うこと・人が増え、町内会への参加や町内会自体の必要性が理解されにくくなっている。そう思う人たちに、どのようにして『共益性』の考え方を伝えていくのか、そこに地域再生の鍵がある」とのこと。なるほど、たしかに。

また、「近年、地域で暮らすためのインフラ整備が進み、公的な社会保障や保険制度等が充実してくると、隣人に依存しなくてもとりあえず生きていけるようになってきている。個人の生活様式が多様化し、気ままな暮らしを求めるようになると、地域の問題に関わることを避ける傾向も現れてくる。しかし、これは地域で住民が孤立化することを意味している。そして、個人中心の生活を営むためには、お金があって自由に経済的・社会的サービスを受けることができること、ゴミの処理や街灯設置、災害時対応などの細かいところまでを行政(や行政から委託された業者など)がカバーしてくれるという条件が必要になる。今、そしてこれからの時代、それが期待できるだろうか?」と。うーん、なるほどナルホド。


これだけでも、“町内会”の役割・必要性は理解できた。
よし、じゃあ僕も参加しよう!

・・・と、そう簡単には行かない。
参加してみたい気持ちはあるが、実際問題、参加する時間がない。
遅くとも朝8時には家を出て、帰宅は24時前後。土日も仕事や研修で9割型家にいない。休みは年末年始とGWとお盆を含めて年に20日もない(うち、半分以上は在宅で仕事してるし)。
自治会どころか、家族サービスすらできていない。。。(深謝)

たぶん、こんなヤツが参加を希望したら受け入れ側も迷惑だろう。もし、ウチの団体に「年に1,2回ならボランティアできるかもしれないんですけど」という人が来たら、正直どーしよーって思う。断りはしないけど、その気持ちを活動に反映させお互いに満足できる妥協点を探るのは大変かも。
なんでも、気持ちだけでやれるもんじゃない。


それでも、なんかここを避けてはいけない気がしてる。
仕事にプラスになるかもってゆー下心から始まって、いち住民として、こんな生活してるおかげで団地内には誰ひとり知り合いもいないし、地域で何やってるかわかんないし、完全に“孤立化”してるボク。それが寂しいってゆー感覚すらないことがどーなんだろってときどき思う。

そんなことを某自治会長さんに相談したら、「ま、掲示板見て地域行事やってたらちょっと顔出してみるところから始めてみたらいい。町内会もそれぞれだから、どのタイミングでどこまでどう関わるかはよく考えてからがいいよ」とアドバイスをいただいた。

とゆーわけで、「定期的に掲示板を見る」ことからやってみよう。
関わるきっかけが見つかるかもしれない。
posted by 土井佳彦(Yoshihiko DOI) at 11:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする